2024/10/10 00:01 微妙編16/とある天皇の諡号と皇后 あれこれの異説もあるようですが、通説に従えば初代・神武天皇から第44代・元正天皇 までの歴代天皇の諡号は、淡海三船なる人物が一括で付けたものとされています。 とはいうものの、第39代・弘文天皇はその中に含まれていません。 それはある意味当然なことで、明治時代になるまでその「即位」はなかったとされて いたからです。 ちなみに、その「淡海三船」(おうみ の みふね/722-785年)に触れておくと、…
2024/10/05 00:01 トンデモ編11/退却殿軍はウラ最前線 まっこと突然ですが、漢字「殿」の読み方を幾つご存知でしょうか? ネット上のgoo辞書で確認してみると、こんな説明になっています。 〇音読み/デン・ テン 〇訓読み/との・ どの これらはどちらも一般的な読み方で、特段のビックリはありません。 ところが例外的な訓読みもあって、その場合は「しんがり」とされています。 ついでに「殿」の字そのものが持つ意味合いも押さえておくとこうなっています。 …
2024/09/30 00:01 付録編19/相国寺三山の文化と画僧たち 筆者の生息地・名古屋において少し先に「相国寺展」なる催しが予定されていることを つい先日の地元新聞の日曜版(2024・09・24)特集記事で知りました。 よく見ると主催者の一覧にその地元新聞社の名もあったので、ある種の「宣伝記事」 ということかもしれません。 この記事の総タイトルは「相国寺と絵師」とされ、ちょっとばかり迫力を感じさせる 案内になっています。。 ~室町幕府・足利義満の発願によって…
2024/09/25 00:01 お国自慢編19/地元都市古墳のひょんな魅力 筆者が常の生息地としている「名古屋市熱田区」の地で有名な場所と言えば 「熱田神宮」を挙げる人も少なくありません。 なにせ、この国の始まりの始まりである「天孫降臨」の際にアマテラス(天照大神)が 孫のニニギ(瓊瓊杵尊、邇邇芸命)に授けた三種類の宝物、いわゆる「三種の神器」の 一つである「草薙剣」(天叢雲剣)を祀っていること。 さらには、十年ほど前の2013(平成25)年には「創祀千九百年大祭」が行…
2024/09/20 07:15 事始め編35/時代の気分転換は元号で 現在の「令和」とか、さらにその前の「平成」や「昭和」など、年を示すのに用いる 名前を「元号」(げんごう)と称しています。 他にも、「和暦」(われき)とか「年号」(ねんごう)との言い方もあるようですが、 では、最初の「元号」はいつ始まったものでしょうか? この事件が起こったことが、そのキッカケだと説明されていました。 ~第34代・舒明天皇の皇子であった中大兄皇子は、中臣鎌足らと謀って、 大和王朝…
2024/09/15 00:01 トホホ編40/三八式歩兵銃の生涯現役 先日昼メシに入ったお店の屋号が誘い水となって、今回の話題をなんと 「三八式歩兵銃」にした次第です。 臨機応変というべきか行き当たりばったりというべきか、そのへんのところはよく わからないのですが、まあ毎度のことでもありますので各位様におかれましては 今回も気持ちを強く持ってください。 さて、その「三八式歩兵銃」とは? ざっとこんな説明になっています。 ~「三十年式歩兵銃」を改良して開発され、19…
2024/09/10 00:01 付録編28/維新後八十年の四民平等 江戸幕府第15代将軍・徳川慶喜が政権返上を明治天皇へ奏上し勅許された、いわゆる 「大政奉還」がなされたのは1867年のことでした。 歴史区分の説明なら「江戸時代が終わって明治時代が始まった」という表現になる のでしょうか。 「太平の眠り」の中で「黒船来航」(1853年)に遭遇した後の江戸幕府はこれまで 意識する必要もなかった「西欧諸国」と接触する機会が増えたことで「国際社会」と いう新しい環境に…
2024/09/05 00:01 信仰編20/きつねと稲荷の世間話 「赤いキツネと緑のたぬき」との名称を持つ和風カップ麺商品があります。 製造販売元は「東洋水産」で、正式名称は頭にブランド名「丸ちゃん」を冠した、 「マルちゃん 赤いきつねうどん」、「マルちゃん 緑のたぬき天そば」となるとの ことです。 普段はあまり思い出すこともない、この「赤いきつねと緑のたぬき」という言葉を、 今年は思いがけない場面で耳にしました。 ええ、「東京都知事選挙」(投票日:本年7月7…
2024/08/30 00:01 忘れ物編39/おぞましや極刑の御作法 あまり楽しい話題ではないので、好みに合わないと感じた場合は、迷わず ちゃっちゃとスルーしちゃってください。 かく申す筆者自身もまた、そうした箇所ははハナからスルーすることにしています から、気兼ねはとんと無用に願います。 さて、今回取り上げる話題は「極刑」ということで、こんな説明になっています。 ~(極刑とは)最も重い刑罰。 死刑~ 遊び半分の軽い気持ちも湧いたために、そこで、こんな質問をチャッ…
2024/08/25 00:01 微妙編15/異議ありの戦国三大梟雄 これまでまったく無頓着だったのですが、ひょんなことから「戦国時代の三大梟雄」 なんて見方があることを知りました。 でもなんですか? その聞き慣れない「梟雄」(きょうゆう)って? 文字通りに「梟」(ふくろう)の「雄」(オス)のことかと思いきや、実はこんな 説明になっていました。 ~残忍で強く荒々しいこと。 また、その人。 悪者などの首領にいう~ どうやら「正義の味方」の対極的な存在を示す言葉のよう…
2024/08/20 00:01 災難編23/繰り返された乱心騒動 日本史的にはあまり有名ではなさそうですが、江戸期にこんな人物が登場しています。 志摩国・鳥羽藩の第二代藩主・内藤忠政(1615-1673年)。 子供たち数多く儲けたようで、諸情報を整理してみるとこのくらいになっています。 〇長男・忠次(1645-1704年) 後に病気により廃嫡。 〇次男・忠勝(1655-1680年) 父・忠政死去後に鳥羽藩第三代藩主に。 〇三男・忠知(生没年不詳) 兄・忠勝よ…
2024/08/15 00:01 事始め編34/火縄銃狙撃での暗殺計画 鎌倉幕府初代将軍・源頼朝(1147-1199年)が開催した富士の巻狩り(1193年)の際に、 工藤祐経(1147?1154?-1193年)を父親の仇として討ったのは、曾我十郎・五郎の 兄弟でした。 「ちなみに」を補足をするなら、そこで催された「巻狩り」とはこんなことでした。 ~鹿や猪などが生息する狩場を多人数で四方から取り囲み、囲いを縮めながら獲物を 追いつめて射止める大規模な狩猟~ 「ちなみ…
2024/08/10 00:01 信仰編19/神器の界隈を散策する ネットであちらこちらを徘徊していたところ、たまたまのこと、いわゆる 「三種の神器」についての案内に出くわしました。 ~天皇の践祚に際し、この神器のうち、八尺瓊勾玉ならびに鏡と剣の形代を所持する ことが皇室の正統たる帝の証しであるとされ、皇位継承と同時に継承される~ この「践祚」(せんそ)という言葉を確認しておくとこんな説明になっていました。 ~践祚は皇位の象徴である三種の神器を受継ぐこと。 …
2024/08/05 00:01 列伝編26/乱世に見た楷書的生きざま 合戦頻発という乱世の最中ということもあって、こんな身体つきになっていたようです。 ~片目の上に、顔には多数のキズ痕、片足や手指も創傷によって欠損していた~ 度重なる参戦による「名誉の負傷」ということでしょうが、ちょっとばかり迫力を 感じさせる容姿・風貌です。 その持ち主は、名を本多重次(通称・作左衛門/1527-1596年)といい、三河の 戦国大名・徳川家康(1543-1616年)に仕えていまし…
2024/07/30 00:01 事始め編33/列島民族は東を意識する 昔々の大和民族は太陽を特別な存在として崇め、なおかつそれに対する篤い信仰心を 備えていたように、筆者は考えています。 なぜなら「天照大神」、分かりやすい言葉なら「天空を照らす」太陽を最高の神と して位置付けているからです。 その太陽は、よほど特殊な事情がない限り東から上って西へ沈みます。 そして、人類の歴史においてはその「よほど特殊な事情」は多分なかったはずです。 自分たちの命は、そうした環境の…
2024/07/25 00:01 ツッパリ編35/あれは紀ノ国ミカン船 ~沖の暗いのに白帆が見ゆる、あれは紀ノ国ミカン船~ このとき「舅の高松河内から大金を借りてミカンを買い集め、家に残ったぼろい大船を 直し、荒くれの船乗り達を説得し命懸けで嵐の太平洋に船出した」とされる 紀伊国屋文左衛門の様子はこう唄われました。 では、なんでまたそんな「命懸けの船出」を? そこにはこんな事情がありました。 ~紀州は驚くほどミカンが大豊作だったある年のこと、収穫されたミカンを江戸に…
2024/07/20 00:01 女性編33/絶世美女と御祭神の転生 さて、お遊び半分のクイズです。 活動時期には前後100年ほどの開きがある方々ですが、以下の四人には、 共通点があります。 ではそれはなに? 〇山上憶良(660?-733年?)貴族・歌人 〇吉備真備 (695-775年)右大臣・公卿・学者 〇最澄 (766?-822年)天台宗開祖/伝教大師 〇空海 (774-835年)真言宗開祖/弘法大師 正解は、~どなたも遣唐使を経験していること~…
2024/07/15 00:01 逆転編12/マル秘本戦国武士への郷愁 何年も前のことですが、とある年配者との間でこんな言葉が話題になったことが ありました。 ~武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり~ そして、その時の筆者がこんな感想を漏らしたのを、なにがキッカケだったか、 最近ひょいと思い出したのです。 ~武士って、こりゃまた凄い覚悟を持って毎日を過ごしていたようですね~ これは、現代人としては、割合に素直で穏やかな感想だったはずです。 なにせ、~一人の生命は全地球よ…
2024/07/10 00:01 ライバル編14/神仏百度なら御所千度 最近はあまり見かけない風景になっていますが、かつては願い事を叶えるための 「御百度参り」をする人も少なくありませんでした。 ところが、現代では逆に、こんなお問い合わせが出ることもありそうです。 その「御百度参り」って、いったいなんのことですか? そこは気の効く筆者ですから、先回りして調べておきました。 ~神社やお寺の境内の一定の場所から、神前あるいは仏前までを百回往復して 参拝し、願いごとがか…
2024/07/05 08:25 付録編27/風神雷神はあちこちに つい最近のことですか、美術に(も)疎い筆者はこんな恥っかきをしてしまいました。 たまたま数人で雑談していた折のこと、なにがキッッカだったのか、ともかく話題が 「風神雷神」に及んだのです。 ええ、その時にお互いが揃ってイメージしたのは、いわゆる「風神雷神図」と呼ばれる 絵に描かれた姿でした。 ええ、風袋から風を吹き出し風雨をもたらす風神と、太鼓を叩いて雷鳴と稲妻をおこす 雷神です。 さて、ここまで…