ヤジ馬の日本史

日本の常識は世界の非常識?この国が体験してきたユニークな歴史《日本史》の不思議をヤジ馬しよう!

お国自慢編18/歴史感たっぷりの駅名変更

筆者の生息地・名古屋では、本2023年1月4日から市営地下鉄の4つの駅の名称が 変更されました。   それには理由は二つほどあったようで、一つには「中村区役所」が新しい場所に 移転されたことで、それなのに駅名が従来通りに「中村区役所」駅のままでは さすがに不都合であるということ。 えぇ、この「中村」とは地元・名古屋民族以外はあまり意識していませんが、 戦国三英傑の一人である豊臣秀吉(1537-1…

信仰編24/宗僧は諍い合い宗祖は瞑想

筆者の生息地・名古屋には「八事山・興正寺」というお寺があります。 建立は1686年。 「尾張高野」とも称されており、また境内に現存する「木造五重塔」は東海地区唯一の ものとしても有名です。 さて、その「尾張高野」とは「尾張国の高野山」の意であることは一目瞭然、 モチのロンですが、別には「高野山真言宗 別格本山・八事山興正寺」という名乗り?も あるようです。 では、その「高野山」って? それが和歌…

迷宮入り編20/あれこれミステリアスな天皇

歴代を「○○天皇」と呼ぶ○○の部分のことを「諡号」(しごう)といいますが、 それは、こんな説明になっています。 ~貴人、僧侶の死後、その人の生前の行ないをほめたたえておくる名(諡名)~ そして、異説もあるものの、まあこんなところが通説だとされています。 ~初代・神武天皇から第44代・元正天皇までの全天皇(弘文天皇と文武天皇を除く)  の「諡号」は、淡海三船が一括で付けたもの~ ただ、この説明にツ…

逆転編28/異教の蹉跌と捲土重来

キリスト教が初めて日本に伝わった経緯はこんな説明になっています。 ~わが国におけるキリスト教の歴史は、1549年(天文18)イエズス会所属  スペイン人のフランシスコ・ザビエルの鹿児島渡来に始まる~ キリスト教の直接的な起源は、紀元1世紀中頃にイエス(伝:後1~33年)の 死後に起こった弟子の運動にあるとされていますから、日本に伝わるまでには 結構な時間を要したことになります。 もっとも、その意…

トホホ編36/探しに探した落とし物

唐突な運びですが、ここで二人の天皇に並んでいただきました。 ○第81代・ 安徳天皇(1178-1185年)/在位:1180年~1185年 ○第82代・後鳥羽天皇(1180-1239年)/在位:1183年~1198年 先代天皇と、その後継天皇ということになりますが、よく見ると、この二人の 在位期間が二年間ほど重なっています。 つまり、同時に二人の天皇が存在していたわけで、えぇ、これは史上初めての状…

付録編20/あの黄金、どうしたでしょうね?

よく知られた史実でも、「その後」については無頓着のままでいることも案外に 少なくないようです。 筆者の場合なら、たとえば「奥州黄金」もそうしたことの一つなのかもしれません。 その「奥州黄金」とは、いわゆる「奥州藤原氏三(四)代」の時代(1087-1189年)に その地でメッチャ豊富に産出された金のことを言っています。 なにしろ、ヴェネツィアの商人マルコ・ポーロ(1254頃-1324年)の著書『東…

女性編31/人形がアニメなら女形はCGかも

現在では芸術と見做されている「歌舞伎」にも、ここに至るまでにはそれこそ 波乱万丈・紆余曲折というべき難儀な時期がありました。 それを乗り越えたからこそ現在の「栄光」を手にしているわけですが、では その難儀とはいったいどんなものだったのか? ちょいと覗いてみることにしましょう。 お話は1603年から始まります。 日本史においては、徳川(江戸)幕府が創立されたとされるこの年、北野天満宮の 舞台に一人…

事始め編29/ 天体観測家?国友一貫斎

たまたま観た某TV番組で「国友一貫斎」なる人物を知りました。 まったく知らない名でしたが、多様な才能を備えていたとされ、その番組では 「江戸のダ・ヴィンチ」という副題まで用意されていました。 その「ダ・ヴィンチ」とは、あの「レオナルド・ダ・ヴィンチ」(1452-1519年)を 指していることは明々白々ですが、念のためにそのプロフィールを覗いてみました。 すると、 ~イタリアの画家、彫刻家、建築家…

ライバル編11/源氏と平家の氏と家

現役学生である愛子内親王が満21歳の誕生日(12月1日)を迎えられた際に、 こんなお言葉があったことが報道されました。 ~関心のある分野はいまだ模索中といったところではございますが、以前から  興味を持っておりました『源氏物語』などの平安時代の文学作品、物語作品を  始め、古典文学には引き続き関心を持っております~ へぇ凄いなぁ。 そう思ってさらに探ってみると、その学籍はなんと 「学習院大学文学…

謎解き編34/日本民族の秘めたる信仰心

日本民族は無宗教・無信仰である。 こんな意見もあるようですが、筆者的にはこれはちょいと違うのではと感じています。 むしろ、真相はこんな風に言えそうな気もしているのです。 ~日本民族はメッチャ強力な、それもいくつかの信仰心を有している~ 例えば、大晦日には除夜の鐘の音に触れ、新年には神社へ詣でるなどの行動は、 仏教と神道の両方を受け入れていることの分かりやすい例として、割合よく 挙げられます。 し…

怪人編25/戦闘巧者だが常識オンチでも

戦闘にメッチャ強かった、あるいは巧みな戦運びだったと評価される人物は歴史の 中に少なからず登場しています。 そうした人物を、少し探ってみると、共通して「常人を超えた能力」を備えていた ことが強調されていることに気が付きます。 しかし、これはある意味当然なことで、「平々凡々」の能力しか持っていない人物を 「戦闘巧者」とは呼ばないからです。 「常人を超えた能力」を備えているからこそ「戦闘巧者」との評…

陰謀編35/宮中殺人コールド・ケース

偶然のことでしたが、かつて天皇の住む宮殿(皇居)において、未解決 (コールド・ケース)として扱われた殺人事件があったことを知りました。 非常に特殊な環境である宮中においてのコールド・ケース殺人事件というのですから、 少なからず関心が向いてしまいます。 残念なことですが、筆者自身は皇居に住んだ経験がありません。 ですから、以下は並の平民(つまり筆者)が抱いた感想・推察ということで ご理解ください。…

列伝編21/サムライ魂の幕末的風景

アメリカ・ペリー艦隊による、いわゆる「黒船来航」(1853年)から徳川幕府が政権 を朝廷に委譲するにいたった、いわゆる「大政奉還」(1867年)までくらいの間を、 一般的には「幕末」と表現することが多いようですが、国家の歴史としてもこの間が 非常に特異な時期であったことは間違いないでしょう。 なにせ、それまで200年以上にわたって国家の基本政策としてきた「鎖国」を断念する ことになったのですから…

発明発見編29/何物も使った分だけ減っていく

<お知らせ>2022・11・05(土)  今まで利用してきた「webry blog」が近日閉鎖予定とのことで、  当「muragon blog」へ引っ越しいたしました。  今後とも従前同様の応援をお願いいたします。   管理人:住兵衛 --------------------------------- 昔の人は、好むと好まざるにかかわらず、それを大切に使わざるを得ない 生活を営んでいました。 身…

付録編20 この県名になったワケ

<お知らせ>2022・11・05(土)  今まで利用してきた「webly blog」が近日閉鎖予定とのことで、  当「muragon blog」へ引っ越しいたしました。  今後とも従前同様の応援をお願いいたします。   管理人:住兵衛 --------------------------------- 日本史と言うよりは、まあ神話に近いお話になるのでしょうが、 天皇の皇子であり、息子もまた天皇に…